福島市産米を使用した米粉パンの実施にあたって
2022年3月9日更新
令和3年12月から令和4年3月まで、福島市では「市産米を使用した米粉パンの取組み」を実施しています。今回は、その取組内容等についてご紹介させていただきます。
福島市教育委員会の担当者にお伺いしました!
1 実施に至った経緯
令和2年度より実施している地産地消をより強く意識した「福島型給食推進事業」の一環として、また、新型コロナウイルス禍で需要が減り、価格下落が著しい米の消費拡大につなげようと、市内産米を使用した米粉コッペパンを提供することといたしました。
2 取組み内容
令和3年12月より市内全小・中・特別支援学校67校の学校給食において、米粉コッペパンの提供を開始し、提供する米粉コッペパンは、市内産の令和3年産コシヒカリを使用しています。
米粉コッペパンは、主原料(小麦粉と米粉)の価格差等により値段が高くなるため、差額を市で負担することで各学校及び各学校給食センターは、通常のコッペパンの価格で米粉コッペパンを提供しています。
なお、今年度は約10回程度の提供を予定しています。
3 今後の予定
今年度中に、米粉コッペパン提供に関するアンケートを実施し、米粉コッペパンを喫食した感想等を集約した後、令和4年度以降の対応を検討いたします。
福島市立森合小学校の栄養教諭にお伺いしました!
1 米粉コッペパンの感想(児童)
「もちもち」していて美味しい!
パンだけで食べても味があってすごくおいしい!
ずっと米粉コッペパンを食べたい!!
2 今般の取組み、米粉パンの感想(栄養教諭)
市内産米を使用することで地産地消に貢献できたことはとても良かった。また、今回の取組みで、これまで献立に組み込んでいなかった米粉パンを使用する良い機会になったと感じています。
児童の中には、地元産の物を食べることで、喜び、郷土愛が芽生えているようです。
米粉コッペパンの製造会社である株式会社銀嶺食品にお伺いしました!
1 今般の取組についての感想等
新型コロナウイルス等の影響により、価格下落、消費減少が著しい米の消費拡大に繋がればとの思いで本事業に取り組んでいます。また、学校給食に携わる者として、この度の取組みを経て、子どもたちに地産地消に関心、興味をもっていただければと考えています。
2 米粉コッペパンを製造する際に気をつけていること、小麦粉パンとの違い
銀嶺食品では、大量に製パンする必要のある学校給食用としての米粉コッペパンを長年製造していなかったため、試行錯誤を重ね、生地の仕込み回数を増やすほか、水分量、生地の温度、焼き上げの温度等に気をつけて一つ一つ丁寧に製造にあたっています。
職人の腕、経験を最大限引出し、おいしい米粉コッペパンであると自負しています。
※福島市における学校給食用パン(米粉コッペパン含む)の製造にあたっては、(株)銀嶺食品のほか、福島市1社、伊達市1社で製造しています。
職人の腕によって丁寧に焼き上げられた出来立ての米粉コッペパン
今般の取組にあたり当会においては、各機関との連絡調整等を担わせていただきました。
1 福島市産米(玄米)の確保先との連絡調整 2 玄米を米粉にするための製粉工場との連絡調整 3 製造にあたり各パン製造工場との連絡調整 4 製パン原料(市産粉・グルテン)の搬入
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最後に
福島市で実施された「市産米を使用した米粉パンの取組み」について紹介させていただきました。
取材を経て、それぞれの立場は異なりますが「地産地消」の思いは、一つに繋がっていると感じることができました。当会も微力ながら学校給食を通し、未来を担う子どもたちへ、地域への関心を高める等、幅広い学びにつなげていくお手伝いをできればと思います。
(業務課)