過去の給食会だより
給食会だより
2007年 12月号
ホームページアドレス
http://www.fgk.or.jp/
12月から1月にかけて、会食の機会が多くなる時期です。食べすぎ飲みすぎに気をつけて、楽しい年末年始をお過ごしください。
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食育に関する調査研究会視察研修
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11月2日、食育に関する調査研究会委員13名が、仙台市荒巻学校給食センターを視察し、受配校において授業を参観させていただきました。
当センターは昭和47年に仙台市青葉地区に開設されましたが、施設が老朽化したため平成15年に改築し、現在小学校8校・中学校13校・合計21校、約9700食を給食しています。
施設の特徴は、完全ドライシステムを導入し、作業動線の交差による相互汚染を防ぐため、汚染区域と非汚染区域を明確に区分して、作業ごとに部屋を設置してあります。特に汚染区域では、じゃがいもの皮むきを行うピーラー室や割卵処理室など専用スペースを設置し衛生管理
の徹底を図っています。調理員への健康管理のため、調理室入室前に専用うがい液による消毒機のスペースも設置し、さらに調理員用トイレ個室入室時には、着衣を着替えるための前室も完備し、用便による二次汚染の防止を図っています。
献立は小学校1献立・中学校2献立、毎日合計3献立を調理しており、3献立とも内容が全く異なっていて、作業工程上かなり複雑で制約も多いのですが、学校給食を「生きた教材」として提供するため、3献立とも1汁3菜を心がけています。給食費は、一食単価小学校225円(福島県平均254円)ですが、物資の選定等を工夫しながら毎食主菜・副菜・デザートを組み合わせています。
センター視察後は、受配校(片平丁小学校)において荒巻学校給食センター栄養士の特別非常勤講師制度活用による第4学年体育科の授業を参観させていただきました。
単元名は「育ちゆく体とわたし」で、本時目標は「自分の生活を振り返り、改善点を考え実践する意欲を高めるようにする。」「体をよりよく発育・発達させるためには、調和のとれた食事、適切な運動、休養および睡眠などが必要であることを理解できるようにする。」です。
導入部分で、成長する骨のX線写真を提示することで、小学4年生は成長途中であることに気づかせ、骨の成長にはどのような生活が大切かを考えさせました。次に各自の食生活を振り返らせ、学校給食を例にとってバランス
のとれた食事について考えさせました。さらに、発育するためには食事ばかりでなく適切な運動と十分な睡眠が大切であることを、手作りの骨の模型や睡眠・時計カードを使って分かりやすく説明していました。授業のまとめにおいて子ども達は、「骨を丈夫にするには、カルシウムだけでなく運動も大切だと思いました。寒くなってもサッカーを続けます。」や「大きくなるために、明日からは好き嫌いしないで早く寝るようにします。」など元気よく発表していました。
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食育に関する調査研究会視察研修
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11月6・13・27日に本会において、県内の学校栄養職員および市町村教育委員会の栄養士を対象に研修会を開催しました。研修内容は、講義1『フードファディズム』、講義2『食に関する指導について』です。
講義1では、群馬大学教育学部教授 高橋久仁子氏を迎え、健康に関連した食にする情報が氾濫している中、確かな根拠もないままにまことしやかに語られる「健康情報」の数々を科学的に検証いただきました。食べ物が健康に及ぼ
す効果を過大・過小に評価する「フードファディズム」を見抜き、マスコミの根拠のない情報に振り回されることのないように、的確な情報を入手して伝えることも学校栄養職員の大切な役割であると痛感しました。
講義2では、福島県教育庁健康教育グループ指導主事
氏・福島市教育実践センター指導員 松浦芳孝氏を招き、受講者の栄養職員が実践発表を行い、その発表に対して指導助言をいただく形式で実施しました。その後「食に関する指導」と題して、子どもの視点を捉えた授業の組み立て方、学校における食育の推進と学校栄養職員の役割についてお話いただきました。
会津教育事務所 指導主事 横田みえ子
南会津地方には、たくさんの郷土料理があります。家庭においては、郷土料理は作るものの、子どもたちは進んで食べようとしていないのが実態です。そこで、地域の食文化に対する関心をもち、郷土料理について理解を深めるきっかけとなるよう、家庭科3時間と給食時間を利用し、児童の祖母を講師に迎えて、6年生を対象にしたお膳料理の調理実習と親子会食を実施しました。
実習の内容は、「おひら、串魚(くしうお)の吸い物、にしんの昆布巻き、ぜんまいの炒め物、きくらげの白和え、きんぴらごぼう、なます」です。おひらは、南会津地方で大晦日に作られ、平椀に盛り付けることから「おひら」と言われています。山芋やごぼうを斜めに切り、焼き豆腐を作り、昆布は三角結びにするなど、手間をかけて、味だけでなく、形作りも工夫した料理です。串魚の吸い物は、地元で獲れる産卵期の赤はら(うぐい)を串焼きにして保存しておいたものを使います。串魚をさっと煮こぼすことで川魚の生臭みをとり、旨みをぐんと引き出すことができます。にしんの昆布巻きは子どもたちにとって食べることが苦手な料理の一つですが、自分で作ったのは食べるのではないかと思い、保護者の分も含めて巻かせてみました。
子どもたちからは「自分で作った料理なのでおいしく食べた。」「家でも作り、私がみんなに教えてみたい」という感想がありました。
保護者からは「昔の食事の話が聞けてよかった。」「身近な材料でおいしく作る郷土料理を見直し、家庭でも取り入れたい」という感想があり、本当のごちそうとは『お金をかけて買ったものではなく、家族みんなが関わり、手間をかけて作り上げたものだ』ということに気づきました。
校長先生からは、料理の彩りや配膳の美しさ、おいしさに感動したことや、郷土料理は作るのに手間はかかるが、その分、環 境へのやさしさが感じられるという感想をいただき、食は環境とも深い関係があることを改めて実感しました。
児童の祖母を講師に迎えて地域の教育力を生かすことで、子どもたちは、南会津地方に伝わる郷土料理に関心をもつことができました。子どもたちが郷土食や郷土料理の調理を体験することは、ふくしまっ子食育指針「食べる力・感謝の心・郷土愛」の3つの目標を達成する試みの一つだと思います。これからも機会を作って、チャレンジしていきたいと考えています。
須賀川市立第二中学校 栄養技師 宮ア澄枝
本校は、今年度「須賀川市特色ある学校づくりサポート事業」の指定を受け、「食に関する指導」をテーマとして学校を挙げて取り組んでおります。1学期に実施したアンケート結果をもとに、朝食摂取率85%から90%以上にすることを主な目的として、生徒一人ひとりの、朝食摂取や「食」そのものに対する興味・関心が高まるよう計画を立てました。今回は取り組みの一部を紹介させて頂きます。
まず、学校全体の「食」に対する意識を盛り上げていけるように、美術部員が制作したポスターを6月の食育月間から校内に掲示しています。また、今年度購入して頂いた給食献立の掲示板に、給食部員が給食に使用する食品を分類し、毎回掲示しています。その日の給食や使用される食品について、生徒の興味・関心を高めるための有効的な掲示資料として活用しています。これらは、生徒の意識を高める環境をつくる大切な要素となっています。
そして2学期から、給食部員が朝の学活時に「朝食摂取状況調べ」を行い、昼の放送で全校生並びに学年毎の朝食摂取率を報告しています。放送の中で、給食についての話題の他にも、朝食についての話題に触れること、そして給食部員の活動によって朝食摂取率は目標の90%以上を達成しています。その中でも朝食摂取率がなかなか上がらない学級に対して、給食時間に栄養士から朝食の話をさせて頂きました。学級担任からの呼びかけとともに、栄養士による継続的な指導が大切であることを実感しています。同時に、職員間や保護者の「食」に対する意識の温度差を無くしていくためのはたらきかけも必要なのではないかと思っています。
今後は1学期と同様のアンケートを実施し、朝食摂取率の変容及び生活習慣について分析を行い、課題と具体策を明確にした上で、朝食摂取や冬季休業中のよりよい過ごし方について保護者へ向けて啓発していく予定です。特に「早寝 早起き 朝ごはん」の推進に向けて、学校における組織的な食に関する指導を、これからも子供たちのために進めて参りたいと思います。
相馬市立桜丘小学校 主任栄養技師 小泉弘子
11月1日は地産地消の取り組みの一環として「県産エゴマ豚じゃがコロッケ」を使用しました。当日は「福島県で開発した健康に良いエゴマ豚と県産の野菜をたっぷり使った給食のために作られた特製コロッケです。」と給食放送で知らせ、さらに給食時には学校栄養職員が学級訪問を行い、エゴマ豚の栄養について説明しました。「豚肉が大きくて嬉しい。」「サクサクして手作りみたい。」と多くの子ども達から喜びの声が聞かれました。野菜が苦手な子ども達も豚肉のおいしさにつられてコロッケを残さず食べることができたようです。
10・11月は「地産地消月間」です。本校においても、児童に福島県や地元の相馬市の良さを再発見してもらうため、県産の食材を多用した献立や相馬市の水産物(ほっき貝やたこなど)を活用した郷土料理を可能な限り取り入れています。
「食育基本法」が施行され、学校給食においては地場産物の活用や郷土料理への関心が高まりつつありますが、各家庭においての認識はまだ十分でないように思われます。
そこで、本校では、「給食だより」を活用して、地場産物を活用したレシピや一口栄養メモを紹介したり、給食試食会においては郷土料理を取り入れた給食を提供したりしております。
今後は、児童のみならず食生活のコントローラーである保護者へも地産地消に関心を寄せ、家庭において取り入れていただけるように積極的に啓発活動を行っていきたいと考えます。
県産エゴマ豚じゃがコロッケ
(60g40円・80g54円)
福島市産のじゃがいも・玉ねぎ、喜多方市・泉崎村産のエゴマ豚・南会津町産のにんじんを使用しています。
福島市立鎌田小学校 主任栄養技師 籏野梨恵子
福島市は盆地のため夏は暑く、逆に冬は寒く、また、年間を通して降水量が少ないため、さくらんぼ・桃・梨・ぶどう・りんご・柿など四季折々のくだものの生産が盛んです。
平成17年度より「福島のくだものを食べる週間」が設けられ、福島市のキャッチコピー「花もみもある福島市」の“み”である地元産のおいしいくだものを児童生徒に丸かじりさせ、地産地消や食育の取り組みの一貫として推進するため、福島市とJAがタイアップして年一回学校給食用にくだものが無償で提供されております。くだものの種類は、平成17年はふじ(りんご)、平成18年は豊水(梨)、平成19年は豊水(梨)か、ふじ(りんご)のどちらかを選択することができました。
本校では、10月9日(火)に「豊水」という品種の梨をいただきました。市教育委員会からこの取り組み内容
をアピールしたおたよりが各家庭へ配布されましたが、学校においても昼の放送や給食だより等で知らせ、さらに学校栄養職員が、各教室を訪問し、くだものの栄養や福島市の特色などをテーマにしたクイズを実施しました。
本校の児童のアンケートの回答から、くだものを好きな児童は80%を占めている事がわかりました。日頃の給食でもくだものの残滓はとても少なく、家庭においてもくだものを食べている状況は、「ほぼ毎日食べる」と、「週に数回は食べている」家庭を合わせると90%近くになります。このことから、くだものを食べる習慣が地域に浸透していることがよくわかります。
当日の児童の反応は「みずみずしくておいしい!」「くだものがあるから給食頑張って全部食べたよ。(デザートは最後に食べるからね。)」「種まで食べたからなんにも残らないよ!(ちょっとお腹が心配ですね。)」「今度いつ、くだものの日があるの?(今年の梨はこれで終わりです。)」などたくさんの喜びの感想が寄せられ、大変好評だったようです。
児童の生まれ育った土地の特産物を学び、味わうとてもよい機会だったと思います。来年も是非「福島のくだものを食べる週間」が継続されるとよいと思います。
県北教育事務所 指導主事 土屋久美
〃 指導主事 亀田明美
「栄養教諭になって」
県北教育事務所での勤めもまとめの時期を向えようとしています。
思いもかけず給食管理の実務を離れたこの一年、しかし思いが帰着していくところはやはり給食でした。
事務所の先生方、栄養職員、調理員さん達、講演や授業をさせていただいた先の子ども達、先生、保護者の方々等、多くの出会いがありました。食育に対する意識を高め、実践につなげてもらえるよう、子ども達の現状を分析し、それを改善させていくための県の食育施策、そして自分たちの実践例等を真摯に伝えてきました。
大きな課題を前に立ち竦む気持ちや忸怩たる思い、共有できた喜びとその先に見える仄かな光、様々な気持ちは私たちの職の原点、給食管理に収斂していきました。
給食施設そして規模の多様さが私たちのまとまりを困難にしているとしても、確認すべきはまだ結果ではなく、思いの方向性で、そこから互いに理解し支援しあえる関係が構築されることを強く願っています。
私たちの食育の寄って立つべき給食に今後もしっかり向き合っていきたいと思います。
カラーパネルシアター(有)アイ企画
保健活動2栄養指導「いたずら魔女のとおせんぼ」
いたずら魔女のカロリーにとおせんぼされたゆうちゃん。食べ物の栄養に関するクイズの答えを一緒に考えながら、どんな食べ物が体を作るのに必要なのか、健康を維持するのに大切なのかを楽しく学ぶことができます。
保健活動4風邪の予防
「ヒューヒューとぜいぜいに気をつけろ」
風邪バイキンニューニューとゼイゼイが、寒がりなまもるくんを見つけて、あの手この手でとりつこうとします。それに気づいて逃げ出したまもるくんは、なわとびやサッカーでバイキンをやっつけようとしますが・・・・冬に向かう季節、つい厚着したり、うがいを面倒がったり、夜更かししたりとよくありがちです。風邪をひく原因とその予防の大切さをユーモラスな物語で学ぶことができます。
猪苗代町立猪苗代小学校 主任栄養技師 細野 貴世
「給食を生きた教材」とするための第一歩は、その日の献立に込められた願いを知らせることであり、知らせることは指導の基本である。以前より毎日の給食時間中の給食指導として「放送による栄養指導」を実施している。その日の献立や食材、栄養、行事等についての話を栄養士が作成し、それを給食委員会の児童が放送することで、児童会委員会との連携を図っている。しかし、児童一人ひとりの食に対する興味・関心をもっともっと引くためには、どのようにしたらいいだろうかと日々考えていた。そんなときに「クイズ形式のものをとり入れることは、好奇心旺盛な子どもたちにとても有効である」という先輩栄養士の貴重な実践をお聞きする機会があった。そのお話にすっかり感銘を受けた私は、とにかく毎日継続して行うことを目標に据え、「給食クイズ」を取り入れることにした。クイズの作成には「たべものミニ知識」のCDーROMが大変役に立っている。そのクイズをそのまま使用したり、アレンジしたり、書物や資料等からヒントを得て、オリジナルの問題を作ったり。また、放送による栄養指導の内容とも関連づけたいと思っていたので、放送を聞いていると答えがわかるようにしたり、ひっかけ問題にしたり・・・と工夫しているところである。そして「こたえ」は、給食終了後給食室前の掲示板に張り出すことにしている。「給食クイズ」を取り入れるようになってからは、確実に子どもたちに変化が現れた。高学年ではクラスの日直や給食委員会の児童が、低学年では担任の先生が、クイズを毎日読み上げて、みんなで問題を解いたり、給食室に食器等を戻しに来て「ごちそうさま」を言った後、答えを確認して「当たったー!!」と喜ぶ姿が見られるようになった。
特に担任がクイズを読み上げて、答えを必ず楽しみにしてくれているクラスの残滓は、目覚ましく減りだした。その変容が嬉しくて、クラスに出向き残滓が減ったこと褒め、調理員さんも喜んでいることを報告した。また、そのことを「給食だより」に掲載し、子どもたちががんばっている姿を家庭にも知らせたりした。先日本校では、全校生対象に「リクエスト献立」を募集し、その中で特によくできている献立を11月に取り入れている。今年は、269名のうち101名の児童から「リクエスト献立」への応募があった。予想以上の応募数の多さに、驚きと感動を覚えた。そんな嬉しい報告も「献立表」や「給食便り」に載せることにした。検証が十分であるとは言いきれないが、子どもたちの食に対しての、そして給食に対しての意識や関心を確実に高め、意欲を引き出し高めることができた実践だったと思っている。
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