財団法人福島県学校給食会
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給食会だより
過去の給食会だより
給食会だより 2007年 6月号
ホームページアドレス http://www.fgk.or.jp/
  高温多湿の梅雨の季節を迎えます。この時期は、衛生管理に気の安まることのない日が続きます。施設設備の管理や、食材が入ってから調理までのプロセスを追ってチェックしましょう。また、そこで働く人たち自身の健康管理も大切です。
【 福島県学校給食会第一回理事会・評議員会開催 】
<理事会・評議会>   5月26日に本会において開催し、平成18年度事業実施状況及び決算について審議の上承認されましたので、その実施概況をご報告申し上げます。
  平成18年度の本会事業については、完全給食実施人員が恒常的に減少している中、副食材料の一般物資の供給において、県内産品を使用した物資を新たに開発し、供給するとともに、様々な機会を利用し普及活動を行ったことなどから、取扱物資の供給額については、22億4,164万円で、前年度対比100.7%と計画どおりの成果を収めることができました。
  また、全ての委託加工工場を対象にした衛生強化対策会議の開催や、異物混入事故等の発生防止を図るため、関係団体役職員との緊急対策会議を開催するなど、委託加工物資に係る衛生管理の強化並びに安全性の確保に努めました。
<食育に関する調査研究会視察研修>   更に、「食育に関する調査研究会」を新たに立ち上げ、学校給食の時間における集団的な食に関する指導のあり方等について調査研究を実施するとともに、各種研修会・講習会の開催、また、食器具・教材等の貸出事業を引続き行ったほか、学校給食管理システム事業の定着化並びにホームページ等による情報の収集・提供等の事業を行い、学校給食の普及充実に努めました
  近年、食育の推進が国民的な課題とされている中、食教育の中心をなす学校給食においても、その重要性が改めて認識されています。本会といたしましても、引続き安全・安心で良質な給食物資の供給に努めるとともに、普及充実事業を更に強化し、食育の推進を積極的に支援していきます。
  また、今般、国の公益法人制度改革が進められ、更に昨年4月より、本会の物資供給事業が課税扱いとなるなど、公益法人として過渡期にある中、本会としては、引続き業務運営体制の整備、見直しを図り、これら改革に柔軟かつ適正に対応するとともに、持続可能な安定的運営に努め、公益法人としてふさわしい事業運営の拡大推進を図っていきます。


就任にあたって
福島県学校給食研究会会長
福島市立清水小学校長   
飯 沼 信 一
  この度、平成19年度県学校給食研究会会長を仰せつかりました。どうぞよろしくお願い致します。食は、人間が生きていくための最もベースにあるものです。しかし今、その食生活を取り巻く社会環境が大きく変り、子どもたちを取り巻く食環境にも大きく響いてきております。生活習慣病をはじめとした健康問題、朝食の欠食、弧食からくる心の問題、等々起きております。食習慣は学校給食だけで培われるものではありませんが、学校教育・学校給食で関われる部分が多くあることも間違いのないことだと思います。子どもたちの健やかな成長のためにも、安全で創意ある学校給食の提供、そして食育の推進充実ができるように学校給食研究会の事業を推進していきたいと思っています。何とぞ、皆様の理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。



給食大好き!清水っ子
〜学校給食を教材とした食育の取り組み〜
福島市立清水小学校 主任栄養技師 佐藤惠子

はじめに
  本校は、全校児童495名教職員33名の中規模校です。学校栄養職員1名と男子調理員3名、臨時調理員1名で、学校給食献立は市の統一献立を参考に実施しています。教育目標「進んで学ぶ子・思いやりのある子・たくましい子」を踏まえ、学校全体で健康教育を充実させ推進しています。

本校の取り組み
  教育計画における給食指導計画を作成し、給食を通して基本的な食習慣の育成を図ります。さらに、給食を通して児童と児童、児童と教師間の好ましい人間関係を醸成し、共同生活に必要なマナーを身に付ける事を重点目標としています。「早寝早起き朝ごはん」アンケート調査結果から朝食摂取率95%以上ですが、1人で朝食を食べる子は学年が高くなるほど増えることがわかりました。家族そろっての朝食摂取を家庭に呼びかけ、知育・徳育・体育の基礎となる食育を充実させ、実践力のある子どもの育成を目標として取り組んでいます。

具体的実践
< 食に関する指導の充実 >
  各学年の給食指導に関わる学級指導の年間計画に基づき、食に関する授業を担任と学校栄養職員がTTで行っています。給食時間に配布する日々のおたよりでは食材や栄養についての話、食事マナー等を知らせています。又、子ども達の生活実態調査も行い、結果にもとづき指導資料等を作成し学級担任と連携を図りながら、子ども達や家庭へより良い生活リズムを習得させるための指導を実施しています。
< 試食会 >
  1年生の保護者対象の試食会と子どもたちの給食参観、幼稚園児の給食体験を実施しています。
< 地場産物の活用 >
  JA新福島と契約をし、朝取り筍や季節の野菜、くだものなどの地域食材購入に努めています。又、年1回福島市農業振興課より「福島を味わう日」に、市内各学校にりんご、梨の提供があります。
< 児童会活動 >
  全校集会を活用して朝ごはんの大切さをよびかけや、給食ポスター作り、リザーブデザートの集計、各階配膳室の整理整頓などの活動を活発に行っています。

おわりに
  子どもたちは給食が大好きです。学校給食を「生きた教材」として子どもたちが食に興味・関心を持ち、食に親しみ、豊かな人間性を育み、生きる力を身につけてくれることを願い、今後も学校内で、更には家庭・地域社会に向けて食育推進を啓発し続けたいと考えています。



検査機器の紹介
  高温多湿の季節を迎え、調理従事者への衛生管理の意識の向上を図るためにご活用ください。なお、衛生管理に関するビデオも16種類貸出しております。

 簡易ふらん器
簡易ふらん器
  細菌や真菌類の培地を培養するのに使用します。温度調節が可能で、培地を重ねて培養できるので寒天培地やフードスタンプ、手形培地にも適します。
※フードスタンプ3種類10個ずつ、手形スタンプ3枚付き。

  ATP拭き取り検査器
ATP拭き取り検査器
  調理場内の設置機器や調理器具、手指等の汚れ度を、拭き取りによって簡単に判定できる機械です。結果は10秒で判るので、その場で衛生状態の指導が容易にできます。ぜひ、ご活用ください。
  尚拭き取りには専用キット(ルシパック)が必要です。
※ルシパック10本付き。
 ※操作方法などに関するご相談は、給食会普及検査班 本田までお気軽にどうぞ。



「一人一人が自分の健康を考える児童生徒の育成」
西郷村教育委員会学校教育課 西郷村学校給食センター
主任栄養技師 三森美智子
  西郷村教育委員会では、教育行政計画の中で6つの柱を設定し、その中の1つに生きる力を育み、可能性を実現する学校教育の推進」掲げている。この中で、これまで、「健康と命の大切さ」を学ぶ1つの機会として学校給食を位置づけ、その充実に取り組んできた。
  平成17年度は文部科学省委嘱事業「学校を中心とした食育推進事業」、平成18年度は「栄養教諭を中核とした学校・家庭・地域と連携した食育事業」を受け、食育を推進してきた。食育を取り組む上で、学校においては授業と学校給食が中核となる。授業については、学校給食センターへの複数配置である学校栄養職員(栄養教諭免許取得者)を中心として、年間160時間に及ぶ食育に関する授業を実施してきた。また、学校給食の献立については生きた教材を通して食に関する指導が出来る場であるとの考えに立って、様々な創意工夫を重ねてきた。これら食育に関しての教科、道徳、特別活動、総合的な学習の時間などを通して、子ども達が「健康と命の大切さ」を学ぶ上でも効果がみられた。学校を中心とした食育推進事業ではあっても、「給食は日々の食事の1回」である。家庭や地域と連携した「地域を向いた事業推進」を目指すことにし、食育事業テーマを「一人一人が自分の健康を考える児童生徒の育成」、サブテーマを「よい食事楽しく食べるよ西郷っ子」とした。更に地元食材の積極的な導入や米粉パンの導入など地産地消の拡充に向けた実践も行ってきた。

1 食育事業の成果
(1)   西郷村健康教育の1つである「早起き」「あいさつ」「朝ごはん」を定着させ、朝ごはんの欠食率を低下させることができた。
(2)   食の指導の定着と、児童・生徒の自主性の伸長から給食の残滓量が多かった学校を減少させることができた。
(3)   指導方法検討委員会では、小田倉小学校と西郷第二中学校で研究授業を実施し、食に関する授業内容を深めることができた。
  【小学校】小田倉小学校 2年生 学級活動「よくかんで食べよう」
   ◎ 子ども達によくかむことが身体の心身の健康につながることを考えさせる機会を持つことが出来た。
  【中学校】西郷第二中学校 3年生 道徳「『宇宙船地球号』マクロビ給食の伝説」
   ◎ 西郷第二中学校では、食を通しての人間としての生き方や健康について、世界の平和について
      子ども達に考える機会を与えることができた。
(4) マクロビ給食   特色ある給食「マクロビ給食」の実施
  児童・生徒の健康問題について調査した結果、肥満、むし歯などいくつか挙げられ、これらの課題解決のため、特色ある給食「マクロビ給食」を創意工夫し、実践することができた。マクロビ給食は身土不二と一物全体の2つの精神から成り立つ。身土不二とはその土地でとれた作物を食べるということ、一物全体とは必要以上に皮などを剥かないで食材に使用するということである。学校給食の内容は、胚芽精米に五穀を加えた五穀ごはんを主食とし、週3回から4回に回数を増やした。主菜はできるだけ肉類を減らし、魚や小魚類、豆製品を主とし、副菜は地元の野菜を中心に海藻類や種実類などを取り入れるようにした。スルメや豆などカミカミ食を毎食つけたことも特色の大きな1つである。一食分をみると、エネルギーや脂肪の摂取量が減り、摂取しにくいカルシウムや鉄、亜鉛、マグネシウム、食物繊維など微量素が十分に摂取できるようになってきた。マクロビ給食は地産池消の推進にもつながり、平成19年度も地元生産者で組織する「学校給食協力会」の活躍に多いに期待している。
【西郷村学校給食協力会】
            西郷村でとれる野菜を学校給食に納入しています。

ハウスの中は、適度な温度と湿度がありました。みずなは、種まきのときにたっぷり水を与えると、その後は水をほとんど与えないそうです。野菜作りは、天候に左右されるので、大変だということでした。

給食にも、使わせていただいた甘いほうれん草です。
(5)   食育に関する社会的背景から、西郷村の食育とは何かを多くの学校や団体から講演要を受け、実施することができた。

2 事業の課題
(1)   各学校から18年度末に給食の時間を始め、様々な食の指導課題が出された。平成19年度から牛乳パックのリサイクル事業も入る。これらの課題解決に向けての指導を進める。
(2)   子どもの健康問題の1つである肥満傾向児やアレルギー児に対しての指導などについての工夫改善を図る。
(3)   食の指導全体計画については食に関する指導の目標(6つ)を明確にする。
(4)   地元生産者で組織する「学校給食協力会」や白河JAに協力を得ながら、学校給食への計画的な物資納入など、具体的な地産地消の取り組みを推進する。

3 次年度に向けて
西郷村の食育事業の取り組みは2年目の節目を迎える。「自分の健康を考える子どもの育成」を目指した子どもの変容は朝ごはんの成果をはじめ、残滓の減少、肥満児の減少などが見られた。今後、本事業の成果と課題を吟味し、子どもたち自らがより望ましい食生活や食習慣を身につけ、食育を通して豊かな心が育成される姿を様々な場面で捉えられるような取り組みを継続していきたい。



食教育だより 郷土愛を育む地産地消事業「智恵子の里こんだて」の実施

二本松市安達学校給食センター     
主任栄養技師 伊藤美穂子     
  2005年「県北地方地場産物アイデア料理事業」において、安達地区の食材が多くとりあげられたことをきっかけに、地場産物に着目し、「あ・・あすへの健康の証し  だ・・だいじな食育  ち・・地産地消そしてほんとの空」をモットーに、本格的に地産地消実施に歩み出しました。
  翌年からは、地場産物調達体制の見直しを図るとともに、安達地区の風土にふさわしいスローフードを考案し、併せて家庭料理の伝承、五感での味の体験等も探りながら取り組んでいるところです。
  その一環として、当センターでは智恵子さんの生誕祭(※)を祝い、智恵子さんを顕彰することでまちづくりを進める「智恵子のまち夢くらぶ」(以下「夢くらぶ」)から寄せられた資料をもとに、智恵子さんが少女時代に食べていたと思われる献立を学校給食で再現しました。    
  当日は、智恵子さんの母校である二本松市立油井小学校の教室に、「夢くらぶ」の熊谷会長をお招きして、児童との会食の席で智恵子さんの話をしていただきました。
  今回の取り組みは、子ども達にとってふるさとの食文化への認識を深め、郷土愛を育む良い機会となったようです。
※智恵子抄で知られる高村光太郎夫人高村智恵子さんは、1886年5月20日に安達郡油井村に誕生しました。
◎レシピ、指導資料ご希望の方は普及検査班までご連絡下さい。



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